大友青のブログ

大友青が創作活動においてなんやら書くようです

『チャット・ノベルズ/フィクション』の件について

どうもこんにちは、大友青です。

今日のテーマは、『チャット・ノベルズ/フィクション』の件について、という事で、ここ半年ほどで展開されている新しい読み物についてお話できればと思います。

私も、【Peep】というチャットノベルズのアプリで公式作家としてお世話になっています。

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このブログを見に来てくださる方の層を考えると、
「最近、よく聞くけどなんなんだ?」とか、
「わしは小説とはいっさい認めんぞ!」とか、
そんなご意見が飛び交いそうな感じですね。

正直、私も殆ど同じようなイメージを抱いていました。

【Peep】では公式作家の公募をしておりまして、副業感覚で!という謳い文句につられ、「なんだかわかんないけど、僕も仲間にいーれて」ってメールしました。

審査期間を終えて、無事(?)、公式作家になったわけですが、
結局のところ、チャットノベルズってなんやねん感は拭えません。
そもそも【Peep】はiOSでしか展開がなく、Androidな私では事前調査もできないという。

編集部からお話を詳しく聞いて、Androidでも閲覧ができる競合アプリを入れてお勉強をしました。

まず最初に抱いた感想は「なるほど、うん、小説ではない」でした。
というのも、メッセージアプリLINEのトーク画面みたいに、実際にトークをしているような雰囲気の中で物語が紡がれているわけです。


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【小説などの読み物に触れてこなかった人】に向けたものであることがよくわかります。
必然的に、その人たちがターゲット層になるわけですね。

小説作家の私から見ても、確かに読みやすいし、ぱっぱっと視覚的に捉えることができるので、普段、スマートフォンが手放せない人ほど、没頭しやすい読み物であると思います。

「こんなもの小説ではない! わしは認めん!」というご意見の方に言っておきたいのは、「その通り、これは小説ではありません、なので一緒にしないでお考えください」です。

お世辞をまじえても小説ではないです。
ですが、【新しい読み物】なのです。
現代のニーズにマッチした読み物であること
は間違いないと思います。

なので、頭のスイッチをかちっと切り替えまして、公式作家たるもの、勉強せずには名乗れません。
私は公式作家としていきなりスタートしたものの、チャットノベルズはド素人。
というのも、始まって歴史が浅いので、他の公式作家さんも同じなのですが、このチャットノベルズという文化を作っていく必要があるわけです。

まずは勉強、自分なりの解を出すためには情報を仕入れる必要があります。

初月の締め切りも決まっている。
ならば、読むしかない。
と、いうことで50作品ほどは読みまして、私の1作目が出来ましたとさ。

しかし、なかなかどうして、難しい。

編集さんからは「会話メインでしくよろっすー、ナレーションみたいなのはちょろっといれれますけどー」って言われていたので、脳内が会話しか使っちゃダメってなってる。

【Peep】が他のアプリと違うのは、LINE形式以外にノーマル形式というのがありまして、テキストボックスに文字がどんどん出力されていくみたいなモードがあります。
とにかく全然意味がわからないと思うので下図参照。

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で、この形式でも、あくまで「電話をしている」とかっていう間接的な状況下で展開してほしい、と言われていました。

たしかに他の方のどのアプリのどの作品を見ても、LINE/ノーマルともにそれが踏襲されているように思いました。

でも、まだ始まったばかりのこの界隈で、数ヶ月遅れてきただけでそのセオリーを守らないといけないのって、なんか癪じゃないですか?(守れ!)

「よーし! 地の文いれちゃうぞー!」

ということで、ノーマル形式にのみ地の文を入れてみました。
これが意外とウケがよくて、そのまま自分のスタイルみたいになってしまいましたね。

ただ、ここでも問題があり、地の文のバランスというものが重要になってきます。
小説のように地の文で展開していくのは、読みづらくてゲロにまみれそうでした。
なので、確信的なポイントで、端的に、明確な地の文を入れるように心がけました。

会話文だけでは限界があったのですが、その幅がぐんと延びましたね。

シナリオのように物語を自然と組み上げる事ができるようになったと思います。

公式作家は公式作家なりに、結構苦悩しながら書いてると思うんですよね、他の人がどうか知らないんですけど。

私は、Excel執筆が一番マッチしていると思ったので、
Excelのセル1つ1つに会話を入れていく手法をとっています。
自分流のEXCELフォーマットがありまして、
「どのキャラクターが何セリフ話したか」なんかも数式で集計しています。

短いお話なので、読みやすさやバランスを意識しなければなりませんね。

また、LINE形式なら「右側」の設定なんかも大事です。
「右側」って自分視点のことですね。
チャットノベルズの右側=読者になる必要があると思ってるんですよ。
なので、僕の作品の右側はほとんどしゃべりません。
しゃべっても「相手からこう言われたら、こんなこと返すかな」って内容を意識しています。

結構、苦悩してるでしょ?笑

【Peep】は無料でも楽しめますが、体力消費性(ソシャゲの行動力的な)なので、自分の作品を読んでもらってどうやって課金してもらうか、とかそういう事も考えてます。

オープンでは話せない、僕なりのこすい策略が結構ちりばめられていたり笑


チャットノベルズはホラーと恋愛が主流なんですが、
ホラーなんて、趣味嗜好の世界ですよ。
あっちをたてれば、こっちがたたずってヤツで、
1つの作品でも結構厳しいお言葉をいただくわけですが、その逆もあり、それが正解かなとも思います。

感想以外の部分はフィードバックとして受け取って自作品の参考にさせてもらったりしています。


小説作家の方々がみる機会が多いとおもう記事なので、ここまでの課程を見ただけでも、通常の小説とは異なったところに気を配る読み物であるとおわかりいただけると思います。

そうです、小説とチャットノベルズは全く異なる性質をもった同じ読み物なのです。

なので、それは時代の流れとして受け止めていくべきものだと、僕は思います。


あ、僕のEXCELフォーマットほしい人にはあげますよ。

【Peepのダウンロードはこちら】
https://itunes.apple.com/jp/app/id1271282207?mt=8