大友青のブログ

大友青が創作活動においてなんやら書くようです

『HYDRA製作話』の件について

こんばんは、大友青です。

 

先日に引き続き、HYDRA(合同誌)についてお話しようと思います。

通販でのご購入もいただき、嬉しい限りです。

前回はHYDRAとは? というご紹介記事でしたので、今回は、気になる製作過程についてお話しようかと思います。

 

合同誌を作成されようとしている方には参考になるところもあると思います。

 

★企画の発端★

発端は2016年9月に開催された文学フリマ大阪でした。

日本ホラー小説大賞で読者賞を受賞された最東対地さんとお客として遊びに行った時に、売り手が皆キラキラしてて、純粋に本が好きな人たちの集まりで凄く興味がでたのです。

そこで、来年の文学フリマを目標に何かしてみようか、という話になりました。

 

★作家メンバー集め★

合同誌を作ろうという所までは口頭レベルで決めていて、まずは私がプレゼン用の企画書を作る、という話に。

二人とも公募する意思は全くなかったため、スカウトという形でまずは作家メンバー集めを行いました。

一般的な「この指とーまれ」方式での共通お題に対する寄せ集めの合同誌では愛想がない。

そう考え、シェアワールドとしてメンバーを集めてから世界を作って行く方式をとりました。

大体の方針のアウトラインをパワーポイントでまとめました。

 ・概要

 ・目的

 ・メリット

 ・方向性

 と言った内容です。

 

理想は6人、ということで「誰」に声をかけるか、これはかなり慎重に話し合いを行いました。

というのも最初は2人でしたから、2人で協議して、3人目を。3人で協議して4人目を。と言ったような方式です。

メンバー集めは正直言ってかなり難航し、6人目がなかなかFIXすることができないまま、時間も惜しいのでステップを進めました。

 

★世界観設定★

世界観設定は全員で意見を出しながら3ヶ月かけてHYDRAの世界を作りました。

毎日毎日チャットでディスカッションを重ねて、あーでもない、こーでもない。

細かい設定も含めて、かなり労力を使う打ち合わせでしたが、誰も文句を言うこともなく、だれることもなく、全員で一つの作品を作るという共通の意思のもとに話し合いができました。

素晴らしい事ですよね。

世界観が決まったところで、「もう5人でよくね?」という事で作家メンバーもFIX。

既に荒々しい一山を超えているため、この時点で5人の団結力は異常だったと思います。笑。

 

★展開方法★

一番揉めたのはこの点かもしれません。

合同誌ということで共通の条件で執筆をしたい、という意思は皆同じなのですが、

一人称にするか、三人称個人視点にするか。

キャラエディットをするか。などなど、宣伝展開も視野にいれながら、どうすればワクワクする物が作れるか、という点でかなり話し合ったと思います。

話しても話しても決まらなかったのですが、世界観が決まった頃合で自然と今回のような展開にしようと決まったように記憶しています。(あまりに自然すぎたのでうろ覚え)

 

イラストレーターメンバー集め★

こちらは方針が決まらずに初動がかなり遅れました。

一人のイラストレーターに統一して描いてもらうのか、そもそも扉絵(各話表紙)をつけるのか、それぞれに専属イラストレーターについてもらうのか。

こちらも結局は、何が一番おもしろいのか? と考えて、全話に扉絵をつけ、また専属のイラストレーターについてもらう。且つ、メインの表紙も専属のイラストレーターを見つける。という一番パワーがかかるところを選択しました。

この時点で妥協したり、折り合いつけるつもりなどさらさらなかったので、方針的には最終的にストンと落ちた感じです。

方針が決まった後は、今回のイラストレーター5名にそれぞれ話をさせていただきました。

 

★執筆と校正、校閲

各自でまずは執筆。事前にこんな話にしようと思う~なんて言い合いながら、ネタが被らないように執筆を開始。

下書きを終えると作家メンバーに提出し、全員の下読み、校正、校閲を通過しなければならないミッションが課せられます笑。

最初から書き直しを何度もさせてしまったりしたのですが、へこたれたりもせず、やはり良い作品を作ろうという意思のもとに皆さん頑張ってくださいました。

この時点で、このメンバーで本当に良かったな、と何度も思いました。

メンバー選びは凄く重要!

 

★プロローグとエピローグ★

世界観をまとめた資料をもとにプロローグを製作。

そして全員の作品が仕上がってから、エピローグを製作しました。

僭越ながらプロローグ、エピローグともに私が執筆しております。

こうして本編が出来上がりました。

 

★イラストの調整★

イラストレーターへは、製作要件を整理した資料を提示し、製作にあたっていただきました。

(サイズやdpiなどのイラスト規格と各種細かい共通事項)

あがってきたイラストを実際の原稿フォーマットに落とし込み、塗り足し部分の微調整などを行いました。

 

★製本★

印刷所と打ち合わせを繰り返し、製本データを製作。

すべての原稿チェックを作家メンバーで行い、イラストチェックを各イラストレーターに依頼しました。

最終的にFIXした内容を印刷所に提出し、ようやく完成。

 

★音楽製作★

キャラデザインを貰った時点から、音楽製作は開始しました。

キャラクターのイメージや、作品のイメージから曲をつくりあげています。

 

★動画製作★

ラフ動画を私が製作し、イメージを映像担当に伝える、という方式で今回の形にしてもらいました。

これもかなり労力がかかりました。もっぱら映像担当が。

ナレーションを入れる事はずっと頭の中にあったので、以前から付き合いのある声優に依頼。

ナレーションも映像も音楽もすべてが相まって理想の動画が仕上がりました。

 

★まとめ★

大きな工程だけまとめてざっとこんな感じの流れで製作。

9ヶ月かけて作った、というのが決して冗長的な9ヶ月でなかったのはお分かりいただけましたでしょうか苦笑

 

今回の経験を踏まえていいますと、それぞれも大変ですが、企画者もまーまー大変です。

ずっと↓みたいな感じです。

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企画しようとされている方は、責任を背負う覚悟をしっかりともって楽しんで欲しいな、と思いました。

 

興味が少し湧いた方は是非、皆の汗と想いが詰まったHYDRAをよろしくお願いいたします。

 

booth.pm