『選考落ちの肩書きをプロフィールにのせるか』の件について
こんにちは、大友青です。
今日の標題は『選考落ちの肩書きをプロフィールにのせるか』の件について。
結論から申し上げておきましょう。
好きにしなはれ。
ですが、他人から見た時の見え方の違いについて今日はお話しようかと。
例1.2014年群像新人賞三次選考、2015年すばる新人賞最終選考、2016年すばる文学賞大賞受賞
こう書いてあると、物凄い力を持った人に見えますね。
これは選考落ちというマイナスの結果に対して2016年にタイトルをとったというプラスの結果が加わり、またそれぞれのタイトルの大きさから『凄い人だ』と思わせます。
そして、肩書きだけなのにこの人がめちゃくちゃ努力してきた人なんだな、と勝手に思わせます。
つまり、あえて選考落ちの結果を書くことでプラスに作用するパターンと言えるでしょう。
例2.2016年群像新人賞三次選考選出
これはいかがでしょうか?
誰しもが知ってるタイトルなだけあって、『ほほぉ』となりつつも、ちょっと真顔でいられる感じですよね。例1みたいな人いたら、もう真顔でいられないですもんね。
これはタイトルをとった事がない作家が、『俺、群像で三次までいってんで! やばない!?』っていう結果が出せなかったけどプロセスを褒めてほしいアピールのようにも見えます。
でも、群像で三次まで言ってたら相応に力を持ってる事は間違いないのは理解できるので、どちらかと言うと、この例もプラスに作用しますね。次はとれるといいな! ってなりますね。(こういう時、なぜか人は上から目線になりますよね『次はとれるよ!』とか、一体、俺の何を知ってるんだこいつは……みたいな、あ、脱線)
例3.2016年 大友青プレゼンツ 本書くの好きで賞 三次選考選出
では、これは?
大友青って誰よ? その賞すごいの? 賞金やばいの? 大賞とるとメディアにとりあげられるの? そんな謎な賞で三次選考とは!?
ってなりますよ。
反応に一番困るやつです。そして本人がめっちゃ嬉しそうにしてたら、さらに反応に困りますね。
『お、お、おん』ってなります。
それ嬉しいんだ? じゃあこいつはここまでやなって勝手に低レベル判断されちゃうこともあります。
例2との違いはタイトルの大きさにあります。しがないタイトルであると選考落ち結果を載せてしまった場合、マイナスに作用されるケースがほとんどな気がしますね。
こういったように、肩書きの見え方というのは状況や経歴、タイトルの大きさによってプラスにもマイナスにもなりうるものである事がわかります。
自身の肩書きなので、自身の判断で載せればよいのですが、他人からすると白けてしまったり、上記のように視覚情報を頼りにした思い込みによる偏見を与えてしまうかもしれません。
またタイトルの大きさというのは、世間一般の広義と、自分の中でのそのタイトルの大きさというのは温度差・差異があります。
僕の中で『本かくの好きで賞』で大賞を受賞することが人生の1番の目標だったとしたら、三次選考までいったら嬉しいですよね。
来年こそは大賞とったる! って本人のモチベーションにもなるとは思います。
でも、その感情は表舞台に出す必要があるものなのでしょうか?
プロフィールというのは、『他人にみてもらう』もの、自己紹介です。
そこに自分の視点でしか考えられなくなってしまうと意味がない。
で、あれば、世間一般の感性を優先して、こんなことが書いてあったら、見た人はどんな感情になるかな? っと一考してから肩書きとして載せるか、載せないか、判断してみるのがよいかもしれません。
『本書くの好きで賞で大賞とることが人生の目標です! 現在、三次選考選出までいきました!』
って書いてあるとまた見え方が変わりますものね。
色々言ってますが、経歴にはなんでも載せるべきだとは思います。
今回はあくまで、プロフィール。
自身のPRポイントとして、それを活用するか、しないか、のお話でございました。
結論は先述しましたが、『好きにしなはれ』です。
『文芸公募とWeb公募』の件について
こんにちは、大友青です。
不定期といいつつ、2週間を目処に更新しようと自分の中で緩いルールを決めている大友青です。
今日は『文芸公募』と『Web公募』について思うところを書きます。
私はWebケータイ小説から始めたもので、エブリスタをはじめとする投稿サイトが主催のWeb公募に何度か応募したことがあります。
当時の私の視点から感じていたこと、それはWeb公募の敷居の低さ。
ボタン一つで応募できるわけですから、楽チンですし、一攫千金を狙ってポチるわけですね。
対して文芸公募ってのは、なんだか厳かでよく調べもせずに敬遠していました。
賞金ほしいぞ、印税ほしいぞ、なんて言ってる割にね。
それって既に可能性を限りなく削っている事に気が付き、文芸公募を調べてみても応募規定に書いてあることが難しくてそこで『やっぱりやめよ』となった人も多いでしょう。
今の私から言えるのは、そこで諦めないでほしいということです。
その根拠についてはビジネス論から下記のように考えますがはっきり言って現実的な話なので『小説家になるのが夢』の人は見ない方がいいかもしれません。
『小説家になるのが今の目標』の人は参考になるかもしれません。
とにかく、話はプロデビューしてからだ、という方はWebも文芸も両方応募すればよいと思います。
ただ、そこに生活などを考えているのなら、選択肢は『文芸公募』一択になってきます。
なぜか?
では、投稿サイトから発売される書籍のメリットとはなんでしょうか?
横書きのものを無理やり縦書きに直し、出版する。なので読書家に叩かれる。ケータイ小説が読書家に嫌われる。
この話は以前書きましたね。
出版社側からすると『Webで人気の作品を出版する』ことは、『安定した小銭稼ぎ(売上)が見込める』のです。
出版社側もビジネスですから、売れるか、売れないかわからないものを販売することはしません。
Webで絶大な支持がある作品は、その界隈にだけは間違いなく売れる見込みがあるのです。
そのため、書籍化されても少数部数での販売になります。
それでもガンガンに売れる作品はあるのですが、ごく一部の方々のみ。
生活を考えているなら、この狭き門を目指すのは得策ではありませんし、個人が目指してなれるものでもない部分です。
Webから出てガンガン売れてる作家さんに話を聞いても、なぜここまで売れているのかわからない、と答えられる方が殆どです。
それは作品の面白さだけでは成り立たないバランスなのです。
あとWebから出版すると印税が少ないです。
これは投稿サイトが紹介料を引くためです。
投稿サイトもビジネスですから、それで社員にご飯を食べさせなければなりません。
また、Web公募はその気軽さから、応募数が異常に多いです。単純に倍率がやばいので、そこから一枠を目指すだけでも、かなりのエリート戦士です。
では、なぜ文芸公募を私が推奨するのか、というと、Webとは真逆の事が言えるのです。
まず、文芸公募は応募数がかなり少ないです。
大体100-500作品くらいです。
電撃文庫だけは異常ですが。
つまり、応募するだけで100分の1に入る事ができます。
そう考えると倍率は急激に下がりましたね?
もちろん運で決まるものではないですが、人生運も実力のうちです。
文芸公募は出版社サイドで最終候補まで選定します。単純に面白いもの、商用として利用できるものが選ばれます。
文芸公募はどこにもでていない原稿だからこそ、贔屓目なしに作品で選んでもらえます。
出版社もビジネスなのでガチで選んでくれます。
そして最終候補から受賞作の選定は、小説家が行うケースが殆どです。
はい、これが一番の鬼門。
小説家は『売れる』かなんて見ません。
『面白い』かです。自分の感性でみるわけだから、これはまじで運です。運も実力のうちです。
安心してください、落ちたとしても最終候補までいけば出版社の担当がついてくれるケースが殆どです。
落ちても実力がないと言うわけではありません。
悲嘆してはいけません。
で、いざ受賞すると作家の講評がつきます。
それを読んだ読書家やファンが興味を持ち、書籍を購入するという正のスパイラルです。
そして賞金額も大きく、印税も中間マージンが発生しません。
さらに賞を受賞することで他の出版社とのお付き合いも始めることができます。
それは、今後の作家生活に繋げる大きなチャンスになるわけです。
出版社も人気はまだ0の状態ですが、売るための努力を重ねてくれます。
中には失敗して赤字になることもあるでしょうが、そこの採算はWeb公募から賄われたり、別のところから帳尻あわせします。
つまり、Web公募は言い方悪く言えば、先にも書いた通りの小銭稼ぎなのです。ここで博打を打つための初期費用の一部になるわけです。
(実際はWebと文芸で社内の財布が違うでしょうが、会社の損益上は同じ)
気になる初版ロットは様々ですが、文芸公募でデビューすることが、いかに大きなリードになるかはご理解いただけましたでしょうか?
もちろん、その先は自身で切り開いていくわけですが、これで生活していきたいと考えている方は、文芸公募を目指してみてはいかがでしょうか。
もちろん、Web事業も良いのですが、目先だけよりも10年後、20年後を考えるとね。
自営業ですから!
『HYDRA製作話』の件について
こんばんは、大友青です。
先日に引き続き、HYDRA(合同誌)についてお話しようと思います。
通販でのご購入もいただき、嬉しい限りです。
前回はHYDRAとは? というご紹介記事でしたので、今回は、気になる製作過程についてお話しようかと思います。
合同誌を作成されようとしている方には参考になるところもあると思います。
★企画の発端★
発端は2016年9月に開催された文学フリマ大阪でした。
日本ホラー小説大賞で読者賞を受賞された最東対地さんとお客として遊びに行った時に、売り手が皆キラキラしてて、純粋に本が好きな人たちの集まりで凄く興味がでたのです。
そこで、来年の文学フリマを目標に何かしてみようか、という話になりました。
★作家メンバー集め★
合同誌を作ろうという所までは口頭レベルで決めていて、まずは私がプレゼン用の企画書を作る、という話に。
二人とも公募する意思は全くなかったため、スカウトという形でまずは作家メンバー集めを行いました。
一般的な「この指とーまれ」方式での共通お題に対する寄せ集めの合同誌では愛想がない。
そう考え、シェアワールドとしてメンバーを集めてから世界を作って行く方式をとりました。
大体の方針のアウトラインをパワーポイントでまとめました。
・概要
・目的
・メリット
・方向性
と言った内容です。
理想は6人、ということで「誰」に声をかけるか、これはかなり慎重に話し合いを行いました。
というのも最初は2人でしたから、2人で協議して、3人目を。3人で協議して4人目を。と言ったような方式です。
メンバー集めは正直言ってかなり難航し、6人目がなかなかFIXすることができないまま、時間も惜しいのでステップを進めました。
★世界観設定★
世界観設定は全員で意見を出しながら3ヶ月かけてHYDRAの世界を作りました。
毎日毎日チャットでディスカッションを重ねて、あーでもない、こーでもない。
細かい設定も含めて、かなり労力を使う打ち合わせでしたが、誰も文句を言うこともなく、だれることもなく、全員で一つの作品を作るという共通の意思のもとに話し合いができました。
素晴らしい事ですよね。
世界観が決まったところで、「もう5人でよくね?」という事で作家メンバーもFIX。
既に荒々しい一山を超えているため、この時点で5人の団結力は異常だったと思います。笑。
★展開方法★
一番揉めたのはこの点かもしれません。
合同誌ということで共通の条件で執筆をしたい、という意思は皆同じなのですが、
一人称にするか、三人称個人視点にするか。
キャラエディットをするか。などなど、宣伝展開も視野にいれながら、どうすればワクワクする物が作れるか、という点でかなり話し合ったと思います。
話しても話しても決まらなかったのですが、世界観が決まった頃合で自然と今回のような展開にしようと決まったように記憶しています。(あまりに自然すぎたのでうろ覚え)
★イラストレーターメンバー集め★
こちらは方針が決まらずに初動がかなり遅れました。
一人のイラストレーターに統一して描いてもらうのか、そもそも扉絵(各話表紙)をつけるのか、それぞれに専属イラストレーターについてもらうのか。
こちらも結局は、何が一番おもしろいのか? と考えて、全話に扉絵をつけ、また専属のイラストレーターについてもらう。且つ、メインの表紙も専属のイラストレーターを見つける。という一番パワーがかかるところを選択しました。
この時点で妥協したり、折り合いつけるつもりなどさらさらなかったので、方針的には最終的にストンと落ちた感じです。
方針が決まった後は、今回のイラストレーター5名にそれぞれ話をさせていただきました。
★執筆と校正、校閲★
各自でまずは執筆。事前にこんな話にしようと思う~なんて言い合いながら、ネタが被らないように執筆を開始。
下書きを終えると作家メンバーに提出し、全員の下読み、校正、校閲を通過しなければならないミッションが課せられます笑。
最初から書き直しを何度もさせてしまったりしたのですが、へこたれたりもせず、やはり良い作品を作ろうという意思のもとに皆さん頑張ってくださいました。
この時点で、このメンバーで本当に良かったな、と何度も思いました。
メンバー選びは凄く重要!
★プロローグとエピローグ★
世界観をまとめた資料をもとにプロローグを製作。
そして全員の作品が仕上がってから、エピローグを製作しました。
僭越ながらプロローグ、エピローグともに私が執筆しております。
こうして本編が出来上がりました。
★イラストの調整★
各イラストレーターへは、製作要件を整理した資料を提示し、製作にあたっていただきました。
(サイズやdpiなどのイラスト規格と各種細かい共通事項)
あがってきたイラストを実際の原稿フォーマットに落とし込み、塗り足し部分の微調整などを行いました。
★製本★
印刷所と打ち合わせを繰り返し、製本データを製作。
すべての原稿チェックを作家メンバーで行い、イラストチェックを各イラストレーターに依頼しました。
最終的にFIXした内容を印刷所に提出し、ようやく完成。
★音楽製作★
キャラデザインを貰った時点から、音楽製作は開始しました。
キャラクターのイメージや、作品のイメージから曲をつくりあげています。
★動画製作★
ラフ動画を私が製作し、イメージを映像担当に伝える、という方式で今回の形にしてもらいました。
これもかなり労力がかかりました。もっぱら映像担当が。
ナレーションを入れる事はずっと頭の中にあったので、以前から付き合いのある声優に依頼。
ナレーションも映像も音楽もすべてが相まって理想の動画が仕上がりました。
★まとめ★
大きな工程だけまとめてざっとこんな感じの流れで製作。
9ヶ月かけて作った、というのが決して冗長的な9ヶ月でなかったのはお分かりいただけましたでしょうか苦笑
今回の経験を踏まえていいますと、それぞれも大変ですが、企画者もまーまー大変です。
ずっと↓みたいな感じです。
企画しようとされている方は、責任を背負う覚悟をしっかりともって楽しんで欲しいな、と思いました。
興味が少し湧いた方は是非、皆の汗と想いが詰まったHYDRAをよろしくお願いいたします。
『合同誌HYDRA発売開始』の件について
こんにちは、大友 青です。
2017/05/01にTwitterで先だってお知らせ、および先行販売を受け付けしておりました合同誌【HYDRA】について、今日は色々とお話しようかと思います。
https://twitter.com/BlueHystyle/status/859061231042281472
宣戦布告ともとれる告知に始まり、1日で3000インプレッション、ショートムービーの閲覧数は700を超えました♪
[https://twitter.com/BlueHystyle/status/859422462034952195:embed#【HYDRA(合同誌)】◆全情報解禁◆
そして、全情報解禁。
【HYDRA】ってなんじゃらほい?
簡単に言えば、【小説 × 音楽 × イラスト × 映像】のコラボレーション作品です。
11人のクリエイターが集まり、1つの作品を作り出しました。
舞台は100年後の日本。
世界観や設定をすべてシェアした合同誌です。
製作期間は9ヵ月もかかりました。
それだけ一人一人がこだわりをもって、妥協をせずに取り組んだ証でもあります。
情報解禁に伴って先行発売の受付を開始したところ、初版は完売となりました。
すごい事ですね。
それぞれの繋がりがある読者さんはもちろんのこと、フォロー外から動画を見て購入したい、という方もいらしてくださり、すごく嬉しかったです。
初版完売ってなんぼのものやねん? って話ですよね。
基本的に同人誌界隈ではオフセットの方が多い中、私たちが選択したのはオンデマンドです。
これは、ロット数を増やす代わりに在庫を切らさないという今後の発展を期待した上で決めたことです。
基本的にどのくらい初版=在庫として抱えるのか? これはメンバーの中でもかなり吟味しました。
それぞれが何冊ほしいかのヒアリングから始まり、あとはBlue Novel Records.(以降BNR)で在庫を抱える覚悟で刷りました。
私がBNRから出版した個人書籍(過去2冊)でいうと初版売り上げ30部が限界でした。
小説同人誌で且つ通販のみでの売り上げ部数というのは、かなり少ないのが現実です。
今回のHYDRAはそれよりも大幅に増やした初版が完売しました。と、だけお伝えしておきます(苦笑)
メンバーもかなり豪華なので、本のクオリティもご満足いただける仕上がりになっていると思います。
製作秘話などなどは、また次回にでも♪
ぜひ、動画やHPを見に来てくださいね。
また、通販ページを本日より公開しました。
お求めの方は、こちらからご注文願います。
HYDRA【合同誌】 - Blue Novel Records - BOOTH(同人誌通販・ダウンロード)
<HomePage>
https://hydraproject.jimdo.com/
<メンバー>
音楽
大友 青
映像
夏蜜柑
ナレーション
雛乃木まや
作家
大友 青
最東対地
蓮花
櫻日ゆら
黒すもも
巴世里
奈倉まゆみ
ひなた
カバーデザイン
夏蜜柑
『壊れていくこの世界で 完結』の件について
こんにちは、大友青です。
今回は自作の『壊れていくこの世界で』についてお話。
壊れていくこの世界でってなんじゃらホイ?
これは私が4年4ヶ月連載したケータイ小説のタイトルです。
『現代の環境汚染』をテーマにしたVRMMO作品。4年前はまだVRも目新しかったんですよ?笑
こちらの作品が、本日完結いたしました。
実に感慨深い、というかようやく長年の呪縛から解き放たれた、というか……。
知識も経験もない頃の妄想からなので、全体のボリュームなんて測ることができなかったのですよね。
まさか、4年以上連載する作品になるとは思いませんでした。
この作品を執筆する上で心がけていたことは、
・必ず完結させる
・最初から最後まで書き方を変えない
基本的にはこの2点です。
どんな作品を書こうが、どんなボリュームだろうがどちらも重要なことだと思うんです。
当初、完結させられない人というのが多くて、途中で更新が終わってしまった作品というのがたくさんありました。
特に同ジャンルで。
なので、まずは必ず完結させること。これは常に感情としてもっていたのですが、中々それを維持するのは難しいものです。
有難いことにこの作品を公開して数ヶ月でカテゴリランキング1位をいただきまして、以降、完結まで常にトップランク維持という快挙でした。
正直、それがなくて埋もれた作品だったとしたら作品の更新は止まってたと思います。それどころか書く事さえもしておらず、今の自分はなかったでしょう。
それでもモチベーションの維持は難しい。
段々とこの作品が苦痛になってきました。
特に2年目から4年目にかけては酷かったとおもいます。(今だから言えます)
早く完結したい
それが口癖だったのです。
でも、書き始めた当初思い描いた物語は道半ば。完結したくても完結できない。
打ち切りにするか? それも納得ができない。
ずっと、ずっと、枷のように感じてたのです。
『涅槃』と呼ばれるラストステージに入ったときには『やっと終われる』でした。
最終的には約100万文字。
文庫10冊分ほどでしょうか。
これだけの文字を書いてきたんですねぇ……。
(分量だけでいえば集中したら半年で書き終わりそう笑)
たくさん、たくさん、辛いことがあった。
でも嬉しいこともたくさんあった。
読者がつくこと、特に読み専さんばかり(読者の9.5割が読み専)という状況はかなり恵まれてます。
サポーターは4000人くらいでした。
この作品、辛かったし、辛かったし、楽しかったし、この作品があったおかげだし、なんだか自分でもよくわからないけれど、すごく愛おしい。
そんな作品なんです。
反感買うかもしれないですが、これが私の本音。
執筆における忍耐力はかなりついたとおもうので、ちょっとした何かがあっても挫けることはないでしょう。
また一つの作品として書き方をブラさない。ということの大切さを学びました。
4年も書いていれば、筆力は嫌でもあがります。それを当初のレベルで書き続けるのは中々辛いのですよ?笑
フランクに言えば、『超キツかった。でもお前ら全員まじサイコーだぜ!』ってことです。
『お前ら』をどこまで捉えてもらうかは自由ですが、そういうことです。
私の中の創作において、一つのピリオド。
呪縛と例えたのはそういうこと。
私はこれから、今までより自由に羽ばたける。
大友青のセカンドステージ、ご期待にそえるようこれからも精進してまいります。
どうぞ、これからもよろしく。
『Web小説のメリットとデメリット』の件について
こんにちは、大友青です。
日中は暑く、朝晩は冷えますね。
風邪ひきやすいですねー、とか言ってたら風邪ひきました。
今日のテーマは『Web小説のメリットとデメリット』ということで、いったいなんじゃらホイ?
このブログで散々触れているWeb小説ですが、紙の小説と比較したときにメリットとデメリットがあります。
Webで活躍される作家さんにとってのメリット、デメリットについてお話できればとおもいます。
Webで活動する際には大きく2パターンにわかれます。
1、書きながら公開連載する
2、書き下ろしてから公開連載する
紙の本では2しか有り得ないわけなので、この選択肢が増えるというのは、作家にとってメリットと言えます。
ですが、1については注意が必要です。
読者にとって、手軽に読むことができるのがWebの魅力であり、コメントやレビュー、感想なども目に見える形で反映するため、投稿が相次ぎます。
作者は、読まれるだけでも嬉しいのに、コメントを貰えるなんて失神しちゃう! という方がかなり多いようにおもいます。
もちろん、自作品に触れていただけると言うのは嬉しいことですよね。
そのために存在しているようなものです。
コメントや感想、レビューを書いてもらえるような作品を作ることを意識している方も多いとおもいます。
で、ここで重要なのは、言葉というのは時に牙をむきます。
文字を扱う作者であれば、その理解は高いとおもうのですが、酷評がつくと選手生命を断たれたかのように意気消沈してしまうことがあります。
場合によっては心無い言葉で作品を作れなくなった方もいらっしゃるでしょう。
はい、上述に共感しすぎてやばい方は要注意予備軍です。
Web小説のデメリットは、連載中にも関わらずコメントがつくことです。
小説というのは、最後まで読んで、ようやく楽しみ終わるものです。考えさせられる作品ならば、その後も楽しんでいただけます。
それが完結までの道半ばで、評価されては元も子もない……わけです。
ですが、これは序章にすぎません。
コメントがついたあとに始まるのは、その言葉に翻弄されることです。
極端な例ですが、
読者が、『このキャラめっちゃ嫌いやわ。こいつがでてくるならもう読まない』とコメントしたとします。
そのコメントを読んだ作者が、『読者が減るのはいやだ! こいつはそんなに重要なキャラではないからもう2度と登場させないぞ!』と感じてしまったら、もう負のスパイラルにハマってしまいます。
それは読者の意見に左右されて出来た作品となるわけです。
これが読者とつくりあげる新感覚エンタメ作品であれば良いでしょう。
逆にこのデメリットをメリットと捉える考えもあると思います。
同じ創作をしているのですから、色んなやり方があって、それらを否定することはよくありません。
私はそれらを否定したいのではなく、読者のコメントに『翻弄されて書き悩んでいる』作者を危惧しています。
何においても感じ方というのは、一人一人違います。
Aさんはすごく面白い! 世界で最高の作品だ! と言ってもBさんは見るに耐えない! と言います。
そんなものなのです。
10人中8人が賛同する作品を作っているのか、3人だけに突き刺さる作品を作っているのか、その辺りはしっかりイメージすることは、心を強くもつ、自分の作品を貫き通すには必至です。
良いコメントをもらって喜んでください。
悪いコメントをもらって悔しんでください。
でも、それを作品に出さないように気をつけてください。
悪いコメントがついても、『あぁ、なるほどそういう意見もあるね』くらいに考えられるのがベストです。
『でもこの作品はこうだから』という強い意志が必要だと考えます。
個人的には読者の意見に悩まされる方には、書き下ろしてからの公開連載をオススメしています。これならば、どれだけ自身がダメージを受けたとしても、最初につくったイメージをそのままアウトプットできますよね。(気にしすぎて書き直したら元も子もないが)
ただ、Webに依存していると書き下ろすまでのモチベーションを維持出来ない方も多くいるのが事実です。
『面白いのかな?』『読者はつくかな?』
『もう公開してしまえ―』
読者がつくと安心する。コメントがつくと安心する。
そんな潜在意識を拭うことは一朝一夕ではいかないかもしれません。
でも結局は、自分を信じているか、信じていないか、なのではないかと考えています。
『面白い作品ができた公開しよう』
『面白くない!お蔵入り!』
読者も時間をつかってくれて読んでいます。
まずは自分で取捨選択して、面白いものだけを出していけば評価につながり、自信につながるのではないかな。
今日も大友青節でしたが、ここらへんで。
『ポストカード製作』の件について
こんにちは、大友青です。
今回は創作物について。
昨日twitterで投稿しました通り、ポストカードの製作を行っております。
【ポスカ原画】
— 大友 青@ブログはじめました (@BlueHystyle) 2017年4月21日
ポストカードの原画が出来上がりました♪
イラストを担当いただいたのは、いさく様 @Koma873
初めて一緒にお仕事!素晴らしい仕上がりになりました。原文はHPから閲覧可能です。https://t.co/HrwHDZs89T
└グッズ
└ポストカード pic.twitter.com/bEAhPoOsV1
今回、製作にあたり掌編を書き下ろしました。
題材に『猫』を チョイスしたのですが、後輩ちゃんに「なんかテーマ、はよ」って言ったら『猫』が出てきたので、そこから練り練り。
正直、猫と言われても犬派の僕からすると凄く難しくて、数時間ほど猫について調べました。
猫の特性とか本能とかっていうのを鑑みたうえで、今回はメッセージ性のある作品にしようと。
原文を読んでいただいた方が読み取っていただけたかはわかりませんが、自身の交友関係に置き換えていただいたりとかするとまた違った見え方で楽しんでいただけるとおもいます。
そんな感じで1000文字以内で収めようと書き始めて、結果800文字くらいかな?
下読みを題材をあげてもらった後輩ちゃんと作家仲間の櫻日ゆらさんのお二方にお願いし、ブラッシュアップ。
見てもらっている間に「ポストカードつくるならイラスト重要っしょ」という事で、自身がサービスを展開しているサイト、ココナラでイラストレーターさんを探していました。
すると、いらっしゃるじゃないですか。
今回の作品にどんぴしゃりな方が!
さっそく、メッセージを送って「掌編を埋め込んだポストカード製作」である趣旨を伝えると二つ返事でOKをいただきました。
そんなやり取りをしている裏では、下読みを終えたお二方から感想などをもらいつつ、掌編の手直しポチポチ。
そんなやり取りをしつつ、ココナラでサービスを購入し、イラストレーターさんと打ち合わせというすごく効率のいい状況でした。グッドタイミング笑
そしたら15分ほどでラフをもらってどえらいビックリ。
すごく仕事が早い方で、打ち合わせもコンスタントにできて仕事しやすかったです。
なんでもまだ学生さんで絵の勉強中なのだとか。
実際、創作やビジネスにおいて年齢なんて関係ないのですが、この方は良い方に年齢なんて関係なく楽しくお仕事ができました。
それで1000文字くらいやろ~と思ったのですが、これがまた多すぎたわけですわ。
作ろうと思う方は400文字くらいで頑張ってみてください。
こちらからの要望、私がこういう性格なので結構無理を言ったと思うのですが、何度もリテイクにお応えいただいて感謝しかありません。
今回のポストカードすごくいいでしょ?
大大大満足です♪
原文はホームページの方に公開しておりますので、そちらからお楽しみください。
イラストは「いさく」さんという方に担当していただきました。
今回のポストカード、印刷所の入稿をすませましたので、5月中旬から通販での特典配布、各種イベントでの無料配布を行います。
費用は一切いただきません!
どどんと500部刷りましたよ!
今回のイラストや掌編、喜んでくださる方が多くてうれしいです。
「ポストカードを作ってみたい!」って声もお聴きしています。
これからもみなさんに楽しんでもらえる作品づくりをしていけたらと思います。